長編
【彼女との話】5/6「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
【彼女との話】「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
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693: :2006/04/29(土) 16:00:07 ID:
明くる朝、帰りの身支度を整え居間に下りると、母はすでに仕事に出た後だった。
結局、母はあれ以上なにも言わなかった。
(なんか…言ってほしかったな)
賛成にせよ反対にせよ、何かしら母の言葉が欲しかった。
賛成ならば感謝した。
反対ならば説得した。
昨日、絶好のタイミングを逃してしまった俺は、
情けないが俺を後押しする何かを求めていた。
駅まで俺を送るために、お父さんが起きてきた。
玄関へ行き、靴を履く。
と、靴の中に何かが入っていた。
『健吾様』と書かれた小さな封筒だった。
お父さんに見つからないよう、あわててポケットに閉まった。
駅に着くと新幹線の時間にはまだ間があった。
お父さんは発車時間まで付き合うと言ってくれたが、
二日酔いで辛そうだったのですぐに帰ってもらった。
なにより、封筒を早く開けたくて仕方ない気持ちもあった。
手近な喫茶店に入り、荒々しく封筒を破った。
中には母からの手紙が入っていた。
【彼女との話】4/6「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
【彼女との話】「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
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318: :2005/11/25(金) 11:45:18 ID:
それは3月に入ってすぐの、日曜日の朝のことだった。
夜勤明けでマンションに帰ると、
エントランスホールの郵便受けの前に、
長髪のデカい男が立っていた。
そいつの足元には大きな旅行用トランク。
なにやら携帯で話していた。
(マンションの住人じゃないな)
俺の住んでるマンションは、
エントランスホールにあるインターフォンの操作盤に鍵をささないと
エレベーターが動かないようになっていた。
部外者が2階以上に上がるには、インターフォンで住人に呼びかけ、
エレベーターを動かしてもらわなければいけない。
(邪魔くせーな)
そいつをすり抜けるようにして郵便受けに手を伸ばしたら、
そいつが声を上げた。
「あ」
【彼女との話】3/6「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
【彼女との話】「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
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185: :2005/11/19(土) 06:21:58 ID: 12月。
いつものように送られてきた恵子ちゃんのメールは沈んでいた。
秋に仕上げた書の作品が落選したという。
彼女の書道歴は年季が入っており、
階位で言えば「師範」の腕前を持っていた。
それだけに周囲から受けるプレッシャーも相当なものだったろう。
加えてあの頃の彼女のプライベートはボロボロだったし。
無鑑査で出展はされるが、見に行く気力がないと言っていた。
拠り所とするものが上手くいかない。
きっとそれはものすごく辛いことなんだろうな。
【彼女との話】2/6「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
【彼女との話】1/6「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
【彼女との話】「早く結婚してくれ」 従姉に恋をした。信じられないほど心が痛い。彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されていき、今は極限だと思う
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1: :2005/11/11(金) 05:41:30 ID:
従姉に恋をした。
信じられないほど心が痛い。
彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは
蓄積されていき、今は極限だと思う。それはもう彼女との未来
など有り得ないのだと実感してしまったからだ。
二ヶ月前のあの日に。
5年前、母が再婚した。嫁いで間もない冬のはじめ、嫁ぎ先の
お姑さんが亡くなった。その葬式の最中、彼女と初めて出会った。
彼女は母の再婚相手の姪っ子。歳は俺よりも2つ上。しかし小さ
な風貌のせいか幼く見え、またバタバタした葬式の最中でもあっ
たため、俺は紹介を受けていたにも関わらず彼女の年齢など頭に
なく、高校生だと思い込んでいた。だから別段、彼女に意識を払
っていたわけでもなく、ましてや当時の俺には結婚を約束してい
た彼女もいたため、そのファースト・コンタクトはなんてことな
く終わった。
信じられないほど心が痛い。
彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは
蓄積されていき、今は極限だと思う。それはもう彼女との未来
など有り得ないのだと実感してしまったからだ。
二ヶ月前のあの日に。
5年前、母が再婚した。嫁いで間もない冬のはじめ、嫁ぎ先の
お姑さんが亡くなった。その葬式の最中、彼女と初めて出会った。
彼女は母の再婚相手の姪っ子。歳は俺よりも2つ上。しかし小さ
な風貌のせいか幼く見え、またバタバタした葬式の最中でもあっ
たため、俺は紹介を受けていたにも関わらず彼女の年齢など頭に
なく、高校生だと思い込んでいた。だから別段、彼女に意識を払
っていたわけでもなく、ましてや当時の俺には結婚を約束してい
た彼女もいたため、そのファースト・コンタクトはなんてことな
く終わった。